ほどき方はふとんの生地や種類によって違います。絹ふとんの小巾反物生地の場合は慎重に一針一針ほどかなくては、表生地を破ってしまいますのでより慎重に!掛一枚ほどくのに時間がかかります。普通の綿サテン三巾生地の場合はほどき方が少し違います。生地が強いので比較的楽にほどけます。これはわたしのやり方なのでほかのほどき方は知りません。
ご注文主様、ふとんを作った職人さんの気持ちを考えて、ゆっくりゆっくりほどかせていただきます。下の写真は、笹治が五〇数年前に仕立てさせていただきました正絹どんすの布団です。
この写真のふとん生地、こんなに良い状態で保存されていたふとんは最近ではめったにお目にかからないですが、すべて手縫いで伏せ縫いが施してある貴重なふとんです。ふとんダンスに保管されていたとお聞きしましたがやはりしまい方次第ですね。でもわたが重いので、生地を洗って使い、わたを減らして軽い使いやすいふとんに作り変えます。裏地はどうしても弱っているので新しい裏地に交換します。
わたしが早朝か夜にぼつぼつやりますので、時間はかかります。以前は祖母や母がやってましたが、自分がする年代(60歳代)になりました。あわてず、あせらず、コツコツと!
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